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被災地で学んだこと ☆ハロードリーム通信 (2011/11/25号)

2011/11/25

3月11日の大震災から8ヶ月余りが経ち、マスコミの報道は減って
きましたが、まだ被災地の復興は緒についたばかりという印象があります。

「11月1日は夢の日」ウィークの期間中、仙台、釜石、福島で
「笑顔のコーチング」講座を開催してきました。
仙台では、宮城県幹事の後藤美香さんのご尽力でファシリテーター
養成講座も開催できました。ありがとうございました。

岩手県では、幹事の阿部英子さんの大車輪の活躍で6月以来、数々の
イベントが実現し、「ハロードリームいわて」が発足するに至りました。
代表には「いわてリハビリセンター」の諸橋勇先生にご就任いただき、
盛岡市周辺、そして沿岸地域の多くの方のご協力を得て、笑顔を届ける
活動を展開してきました。
これまでの実績については、簡単なHPをつくりましたので、ご覧下さい。
http://hd-iwate.jimdo.com/

個人的に一番印象に残っているのは、津波の被害を受けた大槌町の小学生
が国際宇宙ステーションの古川聡宇宙飛行士と交信することになり、
事前に「質問」を考える特別授業を行なったことです。

「宇宙ステーションから地震予知はできますか?」
という質問には一瞬、絶句しました。
震災を経験した子どもならではの質問ですよね。

別の一人は「地球のほかに、人の住める星はありますか?」という質問。
これは僕の想定内のものでしたので、理科の授業をしようと考え、
「星に人が住めるためには何が必要だと思う?」と訊ねました。
大人ならば「空気、水、光」などと答えるのではないでしょうか?

ところが、その子の答えは…….「家」。

被災して家を失い、避難所生活を続けてきた彼女にとっては、
教科書には書いていない、この答えこそが真実だったのです。

でもよくよく考え直してみると、宇宙ステーションの生活は不便な
ことばかりです。お風呂には入れないし、トイレも特殊な循環型。
食べ物はレトルト食品で、眠る時には寝袋に入って、マジックテープで
壁にはり付いて寝ます。プライバシーもありません。

そう思うと、避難所暮らしは将来子ども達が宇宙ステーションで生活する
ためのトレーニングだったと考えられないこともないことに気づきました。
「辛い避難所暮らしを経験してきた君達は、宇宙ステーションで働くこと
ができるね!」と話したら、子ども達の顔に赤みがさして、にっこりして
くれたことが忘れられません。

彼らが大人になるまで、ハロードリームとしても、
今後10年のスパンで協力活動を続けていこうと思っています。

(理事:本間正人)

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